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執筆者の写真agritanogyo

2019.11 書籍

『成熟地方都市の形成 丹波篠山にみる「地域力」』福村出版 著者 藤井和佐・杉本久未子

1.要約 本書は、大きく分けて 6 つの章に分かれていました。前半の第 1 章から第 3 章は、篠山市の地 域社会の特性を示す自治会や自治会長について主に述べられていました。後半の第 4 章から第 6 章では、自治会を超えて篠山市をつくりあげてきた人びとやこれからの担い手について取り 上げられています。 篠山市には、地域を大切に生きてきた定住者たちがいます。自治会長をはじめとする地域リー ダーたちもそうした人びとであり、ふるさとの文化の守りびとといった側面があります。また、 自治会以外にも、集落単位の「まち(里)づくり協議会」というものもあります。これは、独 自に地域振興策を考えるなどをしていて、自治会の補完的な意味を持つ組織です。このように、 篠山市では、住民の自主的な活動が定着しつつあります。 篠山市は、そこに定住している若者や I ターン、U ターンしてきた若者もいるます。そのよう な点から、篠山市は、若者たちがそこを居場所として地域を継承させていきたい、外からの自 分の視点で新たな地域文化を構築したい、そういう欲望を生み出す魅力を持った地方都市であ ると言えます。

2.感想 この本を読んで、自治会だけでなく、まちづくり協議会が設置されているところから、あらた めて篠山は地域の人によって成り立っているんだなと再認識しました。わたしは普段地元の自 治に関わったこともなければ、地元について考えたこともありませんでした。地元のことは地 方議員さんにお任せ、といった感じでした、一方、篠山では、住民によって地域の課題解決を 目指す活動が活発になされているんだなと再認識しました。実際に、例えば農業班が、後川で 交流会開いたとき、たくさんの後川の方がいらっしゃって下さいます。このようなところから もやはり住民一人一人が篠山や後川について考えておられるんだなと思います。 また、本書の中で、「地域づくりを担う主体間で地域づくりの目標を共有し合う」というところ が心に残りました。農業班がこれからも活動を行う上では、後川の方と目標を共有することも 大切ですし、後川の方同士でも同じ目標をもつことが大切だなと再認識しました。これからも そのために交流を大切にしていきたいと思います。

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