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執筆者の写真agritanogyo

2019.8 英語論文

”Solving labor problems and building capacity in sustainable agriculture through volunteer touris m” Annals of Tourism Research 49, pp.94-107 著者 William Terry(2014)

1.要約 この論文は、アメリカの有機農場でのボランティア活動に焦点を当てていて、具体的 には、既存のWWOOFと呼ばれる研究を、それらを主催する農家の観点から検討してい ます。 WWOOFとは、ウーフと読み、World Wide Opportunities on Organic Farms 「世界に広がる有機農場での機会」の頭文字です。この研究は、持続可能な農業への 積極的な貢献に限定されることを示した研究ではありません。このモデルは、持続可 能な地域の食料システムの開発を援助するための効果的な方法とらえることができま す。WWOOFのボランティアは、第三者を通じて募集されるのではなく、ホスト農家か ら直接招待されます。 これにより、双方の当事者が利益相反のために相互に合意す ることが可能になります。 WWOOFは、持続可能な農業の目標を推進したいという 人々から現在大きな関心を集めています。WWOOFは、主に労働者の技能、労力および 時間に関する矛盾が原因で、志願者に労働を頼ることには欠点があります。 しか し、バランスのとれたボランティアツーリズムは、農場の変化、地域社会の変化、そ して持続可能な食料の移動にとって大きな原動力となり得ます。

2.感想 昨年度のWESTやISFJの論文の政策提言でも農業ボランティアについて触れさせていただき ました。今回の論文は、アメリカに焦点を置いたWWOOFと呼ばれる農業ボランティアにつ いて書かれていました。 WWOOFは、有機農場を核とするホストと、そこで手伝いたい・学びたいと思っている人と を繋いでいます。 有機農業とは、無農薬、無化学肥料で作物を栽培する農業で、人間と動物、環境にも考慮 した農法です。農薬を使う方法よりかなり手間がかかり、また大型機械を使わない場合も 多く、人手が必要になっています。ここで、WWOOFと呼ばれる農業ボランティアによっ て、人手といった観点を解決することができます。 少し前、後川を訪れたときに、農業の実態について現地の方からお伺いしました。後川 地区では、ほとんどが兼業農家となっていて、専業農家は片手で数えることができるほど しかありません。そして、兼業農家なので規模も大きいわけではありません。よって機械 化が進んでいないとお聞きしました。 後川地区の農業では、ほとんどが人の手によって行われています。また、後川地区では 高齢化による後継不足も問題となっています。ここで、農業ボランティアの与える影響は とても大きいだろうな、と思いました。今後、後川地区に若者のボランティアが入ること で、より農業が活性化し、後川地区の認知度向上や、経済活性化につながればいいなと思 いました。

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