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2020.7 日本語論文

石川 良文 中村 良平 『所得消費の帰着構造を考慮した地域間産業連関モデルによる 地方創生政策の経済効果 分析』 RIETI Discussion Paper Series 17-J-061 2017 年 10 月

<要約> 地方創生にあたっては、様々な経済振興策や人口増加策が地方自治体で検討・実施されて いるが、それらの政策の経済効果は地域産業連関分析によって行われていることが多い。そ こでは、施策の効果を生産額、付加価値額、雇用者所得などの指標で評価されることが多い が、示される経済効果はあくまで発生ベースの効果である。つまり、実際には、発生した所 得は労働者の通勤により地域外に漏出し、また地域内で居住する労働者も一部の消費活動 は地域外で行う。従って、発生ベースの経済効果と実際に地域に帰着する経済効果は異なり、 通常のモデルで推計された経済効果は過大評価になっている可能性がある。そこで本研究 では、労働者の通勤地、家計の購買地を考慮した所得・消費の内生化産業連関モデルを新た に構築し、実際に地域に帰着する経済効果を分析する手法を検討した。そのモデルの実際の 適用事例として静岡県富士市を取り上げ、地方創生政策による経済効果の地域帰着分析を 行った。その結果、これまで用いられてきた産業連関モデルによる分析は、その地域の経済 効果を過大評価することが示された。

<感想> 農業班では、どうしたら後川地区を知ってもらうことができるか、小さな地区の存続を維 持し発展することができるかを考えています。そのために、地域の優れた特産物を活かして 発信することはできないかと考え、農業の手伝いをさせていただいたり、加工組合の方とお 話をしたりと動き出しています。しかし、後川には日用品や食品を含め、買い物できる場所 はなく、地区外に出ています。仕事に関しても農業従事者以外の方は、ほとんどが市の中心 部などへ出ているのが現状です。そのため、とても興味深い研究だと感じました。また、丹 波篠山市や後川地区の少子高齢化や過疎化は著しく、大変大きな問題となっています。この 研究を読み、どれだけ自治域内居住や消費の地消化が重要であるかを理解することができ ました。地域創生活動を行う中で、成果を得られる瞬間があるかとは思いますが、「本当の 地域創生なのか」を常に問いかけながら、これからも活動していきたいと思います。

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