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執筆者の写真agritanogyo

2021.6 日本語論文

更新日:2021年8月23日

地域資源 と人材による町おこし

Rural Revitalization with Regional Resources and Leader

谷口 建 佐 藤 正 彦 藤 崎 浩 幸




青森県の津軽地域に位置する尾上町は,農村アメニティコンクール優秀賞や農村景観百選 に選定されるなど「生け垣」の美しい町並みを形成している。そして尾上町特有の地域資源 と言 える農家蔵 と農 家庭 園が ある。津軽(九代 藩主寧親(1791年襲封 ~1824年致任)が京都に庭師を遣わして大石武学流 ・枯山水の庭園技法 を習得させ,藩内の9カ所に庭園を築造させたと言 われているが,この枯山水の技法が尾上町の農家庭園において伝承されている。また津軽のりんごと米を貯蔵するための農家蔵が,1862年(文含めて314戸 前(商現存している。久2年)に 建造された最古の蔵を家蔵を含めた蔵総数は334戸 前)が

(田植え,稲業に取組んできた。

しかしながら,本稿は,この地域特有の伝統的な文化遺産である農家庭園と農家蔵を活用した農家主体の町おこし活動を行っており、N法人尾上町蔵保存利活用促進会の活動内容を紹介している。

この論文では、”青森県の津軽地域:尾上町”の町おこしの事例について紹介されていました。

私が興味を持ったポイントは、初めは尾上町のブランド化された作物(リンゴ)を売り出した町おこしを試みますが、そこから町内の自然環境(おいしいリンゴが育つ環境そのもの)に町おこしの着目点が展開するところです。

作物自体を売り出すメリットとして、

・地域自体を青森=リンゴのように分かりやすく、世間に地域を認知させることができる点

・作物自体に興味を持った人が、直接そこに関わりたくて、地域に来てくれるという点があります。

しかし、デメリットもあり、

・農作物を作る人がこの先いなくなっていく中で、作物を作り続ける状態を維持すること

・周りの町人を町おこしに巻き込むこと

・農業従事者の多くが、高齢者なので、企画自体を理解してもらうこと等に難しさがあります。

デメリットは、私たちのフィールドである後川も共通しており、

一方で、この論文が視点を変えたように、おいしい作物を作るだけの豊かな自然や、農作物にまつわる貴重な建物や歴史といった面白さは、充分に残っていると感じていました。

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